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326 あれから20年 食の備えは変わったか「ポリ袋調理」

一般社団法人日本災害食学会 副会長 別府 茂(第13話)

 
普段の生活では、電子レンジで食品を温め、蛇口をひねればお湯が出て、
食材や食後の食器や鍋を洗うことができることは当たり前となっています。

中越地震でライフラインが停止すると、
食材があっても煮炊きができないため、
開封すれば食べることができる加工食品に頼ることしかできませんでした。
しかし、ペットボトルの水とカセットコンロなどでお湯を作り、
カップ麺やパックご飯を食べることができることが分かりました。

さらに、耐熱性ポリ袋に食材や調味料、水を入れて湯せんすることで、
簡単に調理ができることが分かりました。
米と水がごはんになり、ツナ缶詰とジャガイモにカレールー、
水を加えてツナカレーもできます。
米や野菜は災害時にも食べることができるようになりました。

ポリ袋調理では、一品一人分を袋ごとに作るため、
家族の好みや健康に配慮しながら、一つの鍋で湯せんできます。
簡単な方法ですが、知らなければ災害時に活用できませんので、
時々楽しみながら訓練しています。

一般社団法人日本災害食学会 副会長 別府 茂(第13話)