長岡市国際交流センター長 羽賀友信(第7話)
新潟県中越大震災20年プロジェクト事務局(中村早希・諸橋和行)
ある避難所で、文化がぶつかって大きな問題が起きたんですよね。
中国の人がまとまって来て、「ご自由にどうぞ」って書いてあったから、
自由に持ってたんですよ。毛布もおにぎりも全部。
日本人がブチギレますよね。どっちも悪意がないんですよ。
僕は中国の人に聞いたら、「一大事が起きたら、政府も信用するな。
自分自身で生きていきなさいというのが中国の教えです」と。
僕も初めてわかった。
中国の人は、自由って書いてあるから友達の分も考えて
毛布やおにぎりを持っていこうとした。
だからどっちも悪意はないけどぶつかるんですよ。
僕が行って、「日本の皆さん、この人たちは悪意がない。
中国のこういう文化的な背景があって、こういう行動をさせている。」と伝える。
そして「中国の皆さん、見てください。日本の人は1人1個ずつ持っていってます。
余ったらまた分けますよ。日本には自助、共助、公助で、必ず最後には行政が動く。
食料も来るし、水もくるから心配しないで。」
そういう話で収めたんです。そんなの枚挙にいとまがないです。
なぜそうなのかを理解しないといけない。
違いを超えていくためのコミュニケーションが重要なんですね。
長岡市国際交流センター長 羽賀友信(第7話)
新潟県中越大震災20年プロジェクト事務局(中村早希・諸橋和行)