一般社団法人日本災害食学会 副会長 別府 茂(第12話)
避難所は普段は生活の場ではないため、
事前にライフライン代替の取り組みはありませんでした。
中越地震では、屋外で暖をとるためドラム缶でのたき火は見ましたが、
食事の調理などは自衛隊災害の支援が始まるまでは見なかったと思います。
お湯がなければカップ麺もたべることができませんでしたが、
自宅に戻る事ができれば、登山用コンロでお湯をつくることができ、
災害専用の備蓄品だけではなく、
買い置きしていた麺類やパックご飯なども食べることができました。
しかし、冷凍冷蔵庫の食品は、数日避難している間に温度が上昇し、
また断水や都市ガス停止で調理ができないため、食べることはできませんでした。
現在では、普段の生活で購入し、常温で保存できる食品や生活用品は、
賞味期間の長さに関わらず常に買い置きを欠かしません。
5年ほど前から消費しながら買い足し、買い置きを常に行うことを
ローリングストックとして災害対策として推奨されるようになりましたが、
冬の生活対策では似たような取り組みを以前からしていたことを思い出しています。
一般社団法人日本災害食学会 副会長 別府 茂(第12話)