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303 羽賀友信さん かく語りき「第五話 母国語で伝える」

長岡市国際交流センター長 羽賀友信(第5話)

 新潟県中越大震災20年プロジェクト事務局(中村早希・諸橋和行)

 

当時、地震体験の無かった国は、中国とオーストラリア、ブラジル。
特にブラジルはカソリックなので、最後の審判が来たって何人かから電話もらったんですね。
「羽賀さん、世界の終わりなのか」
「そうじゃないよ、これは地震っていうんだ」と言っても、すごい動揺するんだよ。

ブラジルの言葉っていうのは、こっち側にはあんまり翻訳できる人がいなかったんで、
翻訳できるところに全部投げて、音訳をしてもらって、FMながおかに送ってもらって、
そっから流したりした。
FMラジオも寄付を募って、1200台ぐらい送られてきたかな。
それをお配りして「これ聞いてね、この周波数で聞くとあなたの言語で流れますよ」と。

それから、ブラジル大使館は特に精神科医を何人か派遣してくれて、
ブラジル領事が直接来てくれて、被災者に向かって話してくれたのでパニックは収まった。

長岡市国際交流センター長 羽賀友信(第5話)

 新潟県中越大震災20年プロジェクト事務局(中村早希・諸橋和行)