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296 あれから20年 食の備えは変わったか「ライフラインの代替」

一般社団法人日本災害食学会 副会長 別府 茂(第11話)

 

中越地震で被災する前までは、大規模な地震災害により
ライフラインが停止すれば調理などは何もできないため、
開封するだけで食べることができる非常食を備蓄することと考えていました。
非常食は災害時専用の食品であり、普段は食べずに備蓄するため、
賞味期間は長いほど良いとも言われていました。

しかし、被災地であっても事前にライフラインの代替方法を用意して
お湯を作ることができれば、いろいろな食品を食べることができると分かりました。

現在、私はペットボトル入りの水とカセットコンロとボンベをストックしています。
バーベキュー用の薪や炭と発熱剤も含めて1週間分はあります。
保管場所の余裕があればこそですが、
地方では買い置きを増やしやすいのではないでしょうか。
このほか発電機や電気自動車のバッテリーなどの備えが増えているようです。

水と燃料の備えがまずあれば、
普段に食べている食品の買い置きを災害時に利用できるほか、
賞味期間が短めの食品も利用でき、
食品の種類も増やすことができるようになっています。

一般社団法人日本災害食学会 副会長 別府 茂(第11話)