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273 震災のきおくを全国へ、世界へ、みらいを担う子どもたちへ(その1) -中越メモリアル回廊と「きおくみらい」-

長岡震災アーカイブセンターきおくみらい 担当マネージャー 赤塚雅之(第1話)

 

長岡震災アーカイブセンター「きおくみらい」は、
2004年の新潟県中越大震災の発生とその後の復旧から復興、
地域再生に至るあゆみを保存、伝承する取り組みとして始まった
「中越メモリアル回廊」の基幹施設として2011年10月、
中越大震災から7年目を機に開設された。

開館当初の施設コンセプトは、中越大震災の被災地域の全体像を紹介する
床面の空撮写真のほか、震災の各種データを閲覧できるコンテンツを整備し、
文献書籍の収集と保存管理やデータベース化を行う「アーカイブセンター」の側面を担った。

一方で、中越大震災の被災地域は旧北魚沼郡川口町の震源(震央)を中心に、
小千谷市、山古志村、栃尾市、長岡市などに複数の自治体に及んでおり、
被災直後からの各地域の避難行動、復旧過程、復興に向かう足並みなど、
それぞれ独自の経過を歩んできた。きおくみらいでは、それら各地の復興のまちづくりの手法や、
各地の住民主体の地域再生の活動など、中越大震災からの復興の足取りを
一元的に紹介するゲートウェイの役割も担ってきた。

きおくみらいの運営を担当するスタッフは
同時に中越メモリアル回廊全体のコンシェルジュ(案内役)の役割を担い、
全国から中越を訪れる来訪者に対して、
目的、要望に応じた最適な見学コースを提案した。

長岡震災アーカイブセンターきおくみらい 担当マネージャー 赤塚雅之(第1話)