· 

251 中越大震災の体験-外国籍市民の声-(その8 中国の方)

「母国語でつづる中越大震災の記憶」より抜粋紹介(第11話) 協力:国際交流センター「地球広場」

 

10月23日、中越大地震は私にとって忘れがたいものとなりました。
その時、私はちょうどウオロクで買い物をしているところでした。
突然天地が大きく揺れ、棚の物が次々と下に落ちました。
息子が私に傍にいたので、まず 息子を守らなければと思いました。

しばらくして揺れを感じなくなり、ああ、まだ生きていると気がつき、
そこで息子を抱きかかえて外へ走りました。
大人が叫び、子どもが泣くのが聞こえるばかりで、辺りはめちゃくちゃでした。
動悸が止まらず、ようやく自分の車にたどりつき、
息子を車に乗せ、急いで家に向かいました。
この間、余震が次々と起こりました。
車は、まるで船に乗っているようでした。

やっとのことで家に帰り着き、中に入ると、
食器棚、たんす、テレビなどすべてが倒れていて、
ひどくめちゃくちゃになっていました。

地震は恐ろしかっ たですが、このことから日本人の冷静さと世の中の温かい真心
(優太君救出の感動的な出来事)を感じました。
天災は恐ろしいですが、ここにはよい対策があり、対応ができるので、
安心して過ごすことができるといえるでしょう。

 

【執筆】
 「母国語でつづる中越大震災の記憶」より抜粋紹介(第11話) 協力:国際交流センター「地球広場」