中越市民防災安全士会 小林俊晴(第1話)
居間でテレビを見ている時でした。
子供のころ体験した新潟地震よりはるかに大きな揺れに驚き、
いつの間にか外に立っていました。
どうやって外に出たかはいまだに思い出せません。
近くの駐車場に近所の人たちが集まってきたころには
すっかり暗くなっていましたが、
誰も家に戻ろうとしませんでした。
とにかく寒さをしのぐため、
キャンプ用のアルミ伸縮ポールとブルーシートで屋根を作り、
風よけはご近所さんが提供してくれた布団袋を切って作りました。
テントの中には反射式石油ストーブを持ち込み、
夕食用に準備していた蓋が割れた土鍋を乗せ、
うどんを煮て紙コップに入れ、集まってきたご近所さんと一緒に食べました。
相次ぐ余震の恐怖に、一晩眠れないことを感じ、秘策をもって徹夜を覚悟しました。
【執筆】
中越市民防災安全士会 小林俊晴(第1話)