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176 大地復興推進会議のこと

兵庫県立大学大学院 准教授 澤田雅浩(第6話)(長岡震災アーカイブセンターきおくみらい 館長)

 

震災が発生して以降、阪神・淡路大震災以降はじめて震度7を記録した地震ということもあり、
多くの研究者や専門家も現地を訪れ、さまざまな調査や提言につながるような活動を展開した。

奇しくも平井邦彦先生が在籍していた長岡造形大学は、その際のサポートを多く担うことにもなった。
そういった支援?活動を大学としても実施するなか、
阪神・淡路大震災の被災地で復興都市計画、復興まちづくりに尽力した方々からのアドバイスがあった。
それが、行政と地域、被災者、そして支援者、専門家をつなぐ仕組みを
早いうちに作っておいたほうがいい、ということであった。

平井先生が関係各所に働きかけ、大地復興推進会議と銘打ったプラットフォームが
長岡に立ち上げられたのは震災から約二ヶ月が経過した12月16日である。

趣意書には、会議の目的、性格、として
 ①円卓会議であること、
 ②2005年3月までを第一期とすること、
 ③復興「推進」会議であって復興「支援」会議ではないこと
が謳われている。

神戸の地に立ち上げられた被災者復興支援会議を念頭に置きつつ、
ふるさとの復興のためには、各主体が自ら地域復興に直接的にも関与していくことが必要なのだ、
という当時の雰囲気がうかがえる。
それはその後、様々な専門家が現状を共有し、
共同してさまざまな活動を進めていく契機を生み出していくことになった。

【執筆】
 兵庫県立大学大学院 准教授 澤田雅浩(第6話)

 (長岡震災アーカイブセンターきおくみらい 館長)